私が最初に就職した会社は簡単に言うと会計事務所でした。
2年と言う短い学校生活の中で予想以上の単位を取らないといけない事に戸惑っているうちに就活も始まってしまっていました。当時は全くなりたい職業も無く、学校へ通っているうちにそういうものも見つかるかもしれないと思っていましたが、自分の望んだ学校ではなかったのも原因で授業もつまらなく何にも興味が持てないままでした。

周りはどんどん学部の特性を活かした銀行や秘書などに就職が決まってゆき自分だけが取り残されてゆくような焦りもありましたが、とりあえずの腰掛け就職のような形で仕事を探すのは嫌だったのもあり結局そのまま就職先は決まらずに卒業しました。
働くと言うものがどういう事なのかバイトくらいはしていたものの正社員ともなると全く未知の領域で、学校とも馴染みの薄かった私は短大の就職相談室等を使う事もはばかられ1人で毎日悶々としていました。

ある日、母親が1枚の紙を持って来ました。毎週発行される地元新聞のようなもので、そこには地元企業の求人募集も載っているのは知っていましたが「ここ、良さそうだから受けて来なさい」と母親が求人欄の赤丸で囲った会社を見せてきました
内容を読んで半分民間・半分公務員のような仕事なのだとは理解したものの、給与が平均以上なのかどうなのか福利厚生はどうなのか等は就活をしていなかった私には全く分からない事でした。とりあえず近場なので通いやすいかなとだけ思い、いい加減に就活の1つでもしておかないと自分の立場も無いので落ちても全然構わないとお試しで受けるような気分で申し込みをしました。

面接当日、会社には50人程の人達が集まって面接の順番待ちしていました。こんなに受ける人数が多いなんて何か資格を持っているわけでもないのに受かるわけもないだろうと最初に諦めたので、それが逆に良かったのか面接ではあまり緊張せずに話しが出来ました。面接の最後に会社に入ったらどう仕事をしたいかと聞かれたので素直に「自分は仕事を理解するのには時間がかかる方ですが、その分だけ覚えた仕事は間違いのないようにこなすように心がけています」と答えました。

後日、まさかの採用通知が来て親も私も驚き喜びました。通知が届いた翌週から私はその会社で正社員として働き始める事が出来ました。数年後にどうして私が採用されたのかを何気なく上司に聞いた事がありました。詳しくは教えてくれませんでしたが、面接の時に2人居た面接官のうちの1人の方が是非私を採用したいと言ってくれたらしかったです。いつどこにチャンスが転がっているか分からないものだなと思った就活のエピソードです。